Chủ Nhật, 30 tháng 5, 2010

「旭川観光は川越に学べ」『北海道経済』、旭川メモ。2008年7月号

旭川観光のパワーアップは小江戸・川越に学べ 『北海道経済』2008年7月号


ラーメン村の木村政博社長と



旭川観光のパワーアップは小江戸・川越に学べ

「観光スポットは点から線へ」
「歴史教育観光ルートの作成を」

川越奥武蔵観光情報学研究会主査 桑原政則さんに聞く

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人口34万人、
商工業都市で中核市、
耕地面積上位の農業都市などなど
旭川市と共通点の多い埼玉県川越市。
しかし観光地としてのパワーには大きな差がある。
旭川観光に足りないものはなにか。
『第五回観光情報学会全国大会in旭川』出席の後、
旭川を代表する観光スポット・
あさひかわラーメン村に
足を運んだ川越奥武蔵観光情報学研究会の
桑原政則さんに、
㈱あさひかわラーメン村の木村政博社長が聞いた。
・・・・・・・・・・・

常に、飽きさせない仕掛けを



木村 
 大雪クリスタルホールで昨日まで行われていた
『観光情報学会全国大会』
(5月28日と29日の2日間開催)では
川越の観光の取り組みなどを紹介されたそうですね、
ご苦労様でした。

桑原 
 はい、私が「ときがわ町観光の可能性」をテーマ
とするブースを、
一緒に来た仲間が「川越ブランド骨酒パック」
「持続可能な観光」
「川越市のホテルの観光戦略」と銘打って
それぞれのブースで川越とその周辺の観光に関して
アピールしました。

木村 
 旭川は初めてですか? 
どういうイメージを持っていましたか。

桑原 
 北海道の中央に位置し、西は日本海、北のオホーツク、
南の太平洋で揚がる魚が集積し
「おいしい魚が食べられるところ、陸の港」と
聞いてきました。
 2日間、いろいろと食べましたが、シャケやカニ、
そのほか本当においしかったですね。

木村 
 川越市について勉強不足で申し訳ありませんが、
埼玉県の主要都市で観光地として有名といった知識しか
持ち合わせていないのですが、
どのようなまちなのですか。

桑原 
 食べ物ではイモ、イモ料理が有名です。
 「栗より旨い十三里」という言葉がありますが、
これは栗=九里と、より=四里を足して十三里、
江戸から十三里離れた川越のイモを称えたもの。
魚は今ひとつなんですが、
そのために逆に工夫してウナギがとてもおいしい。
ウナギ料理で知られています。

 人口は34万人です。

江戸時代には新河岸(しんがし)川の舟運で
江戸と深く結ばれ城下町として栄え
「小江戸」と呼ばれました。
江戸の北の守りとして重視され、
歴代川越藩藩主は江戸幕府の重鎮が就任しました。

木村 
 人口は旭川とほぼ同じなのですね。
 旭川は旭山動物園が有名になってここ数年、
観光客入り込みが伸びているのですが、
川越はそれ以上、非常に好調だと聞きますが、
実際はどうなのですか。

桑原
 昔はそれほど有名ではなかったのですが、
今から20年前の1989年にNHK大河『春日局』が
放送され、観光客が一挙に
100万人ほど増えました。
春日局は徳川3代将軍家光の乳母で川越出身。
ドラマの舞台となって川越の知名度が
飛躍的にあがったのです。

 NHK大河ドラマの舞台となって一挙に観光客が
増えたまちは全国に数多くあります。

しかしその大半は数年後にブームが去っているのが
実情でしょう。
川越の場合はドラマが与えてくれた絶好の
チャンスを見事に生かしたのです。
訪れた観光客を飽きさせない、何度いっても
新しい見どころがあるようにと、
眠っていた観光資源を再生させ、
毎年のように新たなスポットを
作り出していきました。
そういった仕掛けが常に必要なのです。

 今は、鎌倉、日光と並び「関東の観光御三家」に
川越が数えられるようになっています。
今年は600万人を数えると思います。
来春のNHK朝ドラ「つばさ」で再び川越を
中心とする埼玉が舞台となる予定で、
川越市では2010年の
観光入り込み「1000万人」を目指しています。


地元で支持されるのが大事



桑原 
 こちらからも質問があるのですが、ここ、ラーメン村は年間、
何万人の方が利用するのですか。

木村
 前年実績で64万人です。
 1996年8月に「年間30万人」を目標に
開業しました。
旭川ラーメンブームに乗って初年度から目標を超えることが
でき年間50万人の利用がありました。
ここ数年は旭山動物園人気のお陰でさらに利用者は
増加傾向にあります。

桑原
 地元の方の利用と観光客の比率というのは
どうなっていますか。

木村
 最近は動物園入園の前後に訪れる海外観光客も
増えていて、この数字は把握できるのですが、
地元利用者や市外、また道外の方が
どの位かは推量するしかありません。
おおよそですが、地元の人と、外国人観光客を含む
地元以外の比率はフィフティフィフティ
だろうとととらえています。

桑原
 地元に支持されるということは非常に大事ですね。
今後も地元のラーメンファンを大事にしていったら
よいと思いますね。

 3年前に行った川越市の調査では、川越を訪れる人は
圧倒的に関東エリアの人が多く86%を
占めているとの結果が出ています。
県別では地元埼玉が43%で、東京の25%、神奈川の8%、
千葉6%と続きます。
男性より女性が多く、総じて50歳以上の女性に人気です。

 さきほどここでラーメンをいただきましたが、
非常においしい。
コンパクトに8店がまとまっていて良い施設だと
思いました。
 ただ残念なのは近くにほかの観光施設がなく、
年間60万人以上を集客しながら
「点」で終わっていることですね。

川越は「時の鐘」「喜多院」「蔵造りの町並み」
「菓子屋横丁」など多くの観光スポットが一つの線で
つながっています。

 旭川の観光施設も1つの線でつながると
相乗効果が生まれもっと魅力が増しますよ。
先ほど平和通買物公園を見てきましたが、
日本最初の歩行者天国という格好の
うたい文句があるのに。
ちょっと寂しい感じがしましたね。

 川越駅から北へ一礰延びる商店街は
クレアモールといい
関東でも屈指のにぎわい。
平日でも2万人の買物客で押し合いへし合いの状態です。
点から線への試みによって買物公園ももっと賑わいを
取り戻せるのではないかと思いますが。


北鎮、兵村などをコースでアピール



木村
 川越の観光スポットは線でつながっているということですが、
距離的にはどのくらいなのでしょう。
施設と施設の間のアクセスは徒歩ですか、
バスなどを利用するのですか。

桑原
 2キロほど隔たって次の施設があり、徒歩で回れます。
小江戸めぐり、七福神めぐりなどがありますが、
巡回バスで巡るルートも用意されています。

木村
 観光客1000万人を掲げるなど川越はずいぶん
元気が良いようですが、
それでも課題はあるのでしょうね。

桑原
 川越の観光の顔は一番街周辺の蔵の町並み。
観光客はこの地区の時の鐘、菓子屋横丁、喜多院などに
集中しますが、しかし外国人観光客は
町の中だけに関心があるのではなく、
たとえば韓国の人なら日高市の高麗(こま)神社、
台湾の人は坂戸市の聖天宮(せいてんきゅう)を
訪れたいと思っています。

こうした近隣市町村と連携して観光地域を
拡大していかなければならないと考えています。

 その地にゆかりのある人物を知ると、その土地への興味も
さらに増します。
太田道灌、春日局、島崎藤村、徳川家光、源義経など
川越にかかわりのある偉人は数多く、
それらの足跡をたどるコースづくりも必要だと思います。

 高齢化の影響で庶民的な芸能が
再認識されつつあります。
川越には「湯遊ランド」という施設があり股旅物や
歌謡ショーが365日催され
大衆演劇ファンをひきつけています。
大衆文化コースというのも考えられますね。

木村
 こちらでも、富良野エリアと連携を図るなど広域的な
取り組みを強化しています。
 あと、確かにゆかりの人物を知る、業績を伝える施設
というのは大事ですね。
有効な観光スポットにもなりますね。
ただ、北海道の場合、歴史が浅く、
その点では川越がうらやましく感じます。

桑原
 こちら(ラーメン村)の前に北鎮(ほくちん)記念館に
寄りましたが、資料がとても充実して素晴らしかった。
東旭川には兵村記念館もありますよね。
本州に比べて歴史が浅いとはいえ、屯田兵以降、
開拓の歴史、第七師団の果たしてきた役割などを
伝える施設はあるのですから、
そういう施設をもっとアピールする、
いうなれば「歴史教育観光」に力を入れていったら
よいと思いますよ。

 旭山動物園には学生さんがたくさん訪れると聞いています。
それに北鎮記念館や兵村記念館を歴史教育観光として
組み合わせてコースとすればよいのではないでしょうか。


若者、ばか者、よそ者のパワーと知恵



木村
 歴史教育観光ですか。
"資源"は旭川にもあるのですね。
桑原先生らの考え方や活動を参考にしてもっと
旭川も頑張らなければだめですね。
これを機会に旭川と川越の交流も深めていきたいですね。

桑原
 今回、西川将人市長や扇松園の高橋仁美女将とも話す
機会がありまして
2つの市の交流を進めましょうということになりました。

 観光とは光(よいところ)を見せることです。
光とは住民の笑顔。沖縄にはそれがあります。
旭川にはどうか? 
まだ少し足りないような気がしますね。

 よく「観光は若者、ばか者、よそ者がつくる」というのですが、
若者のエネルギーはいつの時代でも大きな推進力であり、
寝食を忘れものごとに真剣に打ち込むばか者、
それにしがらみなく地元の人の気付かない視点で良さを発見できるよそ者の
パワーと知恵が大事です。

 お互いに街が元気になるように頑張りましょう。

●桑原政則 くわばらまさのり
 1940年(昭和15年)生まれ。東京外国語大学大学院を経て
京都大学東南アジアセンター派遣留学生として
タイを中心とした東南アジアの研究に従事。チュラロンコン大学客員教授。
現在、東京国際大学人間社会学部教授。川越奥武蔵観光情報学研究会主査。

*一部訂正


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